よい姿勢＝上にのびる

２．よい姿勢＝上に伸びる

１．姿勢は背骨と重力の力関係をあらわしています。背骨が重力に負けると、からだがひしゃげて悪い姿勢になってしまいます。背中がまるくなり、アゴが上がり、首の後ろが緊張します。長い間この状態がつづくと、内臓が圧迫されて呼吸器や消化器の障害が出てきます。また、手足の関節の動きがわるくなったり、痛みやしびれが出てきます。だからといって、背中をまっすぐに伸ばそうとすると、余計な力が入って緊張してしまいます。

２．よい姿勢を保つコツは
つねに「上に伸びることを意識する」ことです。

　どのような姿勢でいるときも、
　どのような動作をするときも、
　まず、頭全体をからだから引き離すように
　スッと持ち上げ、からだがその動きに
　自然についていくようにします。

座っているときも、立っているときも、歩いているときも、どんなときでも、ほんの少し「上に伸びるように意識」します。　頭を肩から軽く浮かすのです。

３．この場合、「上」というのは、背骨の上端が向いている方向で、必ずしも垂直ではありません。椅子から立ち上がるときや、走っているときは、からだが自然に前傾しますから、前上方が「上」ということになります。

　　頭を背骨の延長線方向にほんの少し持ち上げるのです。

頭を機関車にして、客車である背骨を軽く引っ張るようにする感じです。立っているときや、座っているときは、頭のてっぺんをヒモで引っ張りあげるように意識してもいいでしょう。しかし、わたしたちは銅像ではありませんから、たえず動いています。その動きのなかでほんの少し、頭全体をからだから引き離すようにスッ持ち上げ、からだがその動きについていくようにすればいいのです。

４．姿勢がよくなると、心身ともに爽快になり、病気にもかかりにくくなります。

　〔資料：　"The AlexanderTechnique" by Sarah Barker〕