5.ひとりでできる治療法

◆カウンターストレインの治療は一人でもできます。つぎのルールを守りましょう。

  1.(できれば)圧痛点を見つけ、それをモニターする。 
  2.らくな姿勢、気持ちがいい姿勢、圧痛が取れる位置をさがす。
  3.その姿勢で脱力し、2、3分そのままでいる。
  4.それから、1ミリずつ、1センチずつ、ゆっくり、ゆっくり、元にもどす。
  5.1日に2回、この治療をおこなう。
  6.しばらくは、速い動作、強い動作をさける。

 

◆頚椎の治療

1.上部頚椎の前屈変位

耳たぶの下、あごの後ろを、後ろから
 前に向かって押し、圧痛点を見つける。
 屈曲は軽くていい。
●圧痛が消えるところまで、顔を反対側
 に向ける。

2.中部、下部頚椎の前屈変位

●圧痛点は首の前外方、気管の外側。
●壁などに枕をあて、首を前屈させる。
 中部頚椎は約45度、下部頚椎は約60度
 以上、首を前屈させる。
●圧痛が消えるところまで、顔を反対側
 に向けてゆく。

3.上部頚椎の後屈変位

●後頚部の圧痛点がでる。
●ゆっくりとベッドの上端から頭を垂らし、
 注意い深く首を後屈させる。そして圧痛が
 消えるところまで顔を反対側に向ける。
 あくまでも、らくな姿勢を目安にする。。

■座位で机に肘をつけて頬杖をついたり、側頭部を
 両手で支えたりして楽な位置をさがしてもいい。
 いろいろ工夫するといい。

 

◆胸椎、肋骨の治療

4.上部胸椎の前屈変位

胸骨上に圧痛点を見つける。
●圧痛点に覆いかぶさるように、ゆっくり、
 からだを折り曲げてゆく。

5.中部、下部胸椎の前屈変位

●上腹部に圧痛点を見つける。
●圧痛点の反対側をソファーの端にあず
 ける。クッションや枕で補助するといい。
 足は圧痛点側に投げ出すとよい。
●圧痛が消えるまで、上体を圧痛点側に
 倒して側屈させる。前屈は軽くていい。

6.胸椎の後屈変位

胸の下にクッションや枕をかい、目的の
 部位を後屈させる。腕は前方に投げ出す
 といい。
●らくな位置が見つかるまで、顔を圧痛点
 とは反対側に向けていく。

7.肋骨の上方変位と下方変位

ソファーの端にクッションをのせて、寄り
 かかる。足は反対側に投げ出す。反対
 側の腕はからだの後ろに置く。
●そのまま、ゆっくり側屈を強めてゆく。
●肩を上げる側が上方変位の治療で、
  肩を下げる側に下方変位の治療。 

 

◆腰椎、骨盤の治療

8.腸骨筋

●両ひざを立てて圧痛点を見つける。
 圧痛点はおへその約5cm外方、3cm
 下方にでる。
●お尻の下にクッションをかい、カエル足
 のような格好で足をソファーにのせる。
●両ひざを外側に落とし、圧痛が消えた所
 でこの姿勢を保つ。

9.腰椎の前屈変位

骨盤上に圧痛点を見つける。
●お尻の下にクッションをかい、膝を曲げ
 足首をソファーにのせる。
●圧痛点側から逃げるように、ひざを倒し、
 圧痛が消えるところまで持ってゆく。

■腰椎の後屈変位は「6.胸椎の後屈変位」を応用
 すればいい。肩や上体を使って、からだのひねりや
 側屈を加えると、らくな位置が見つかる。


SCS Seminar Syllabus: Jones Institute

10.梨状筋

からだの圧痛点側をベッドの端に近づ
 ける。股関節を90度ぐらい曲げ、ひざを
 ベッドから少しはずす。
●股関節とベッドの端との距離を調節し、
 らくな位置をさがす。

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1.らくな姿勢をつくると、なおる?
2.カウンターストレインの原理
3.カウンターストレインの方法
4.圧痛点について
5.ひとりでできる治療法
6.ジョーンズ先生の症例
7.ジョーンズ語録
8.カウンターストレインの利点